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2021年07月05日

良いコーチほどそっけない態度をとるのはなぜ!?

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実はですね、先日コーチングセッション中にある選手からこういう風に言われました。
「真剣に相談しているのにたまにそっけない時ありますよね。何でですか?」
そういわれた時「ドキッ!」としましたが、その通りなので「よくわかったね。ははは…。」と返しました。
実はですね、良いコーチほどコーチングセッション中にそっけないもんなんです。
今回は、なぜ良いコーチングはそっけなくあるべきかについてお話していきます。

目次

なぜ良いコーチほどそっけない態度をとるのか!?

マインドコーチングにはいろんなやり方がありますが、その主たるものは選手とマンツーマンで行うものでしょう。
もちろん、マンツーマンで行う以上そこには守秘義務が課せられますし、コーチは選手にとって絶対的な味方でなければなりません。
しかし絶対的な見方であるにもかかわらず、なぜそっけない態度をとるのが良いコーチングなのかなかなか理解しがたいですよね。
そこで以下にその理由を解説していきたいと思います。

理由①〈時間が未来から流れてくるから〉

まず一つ目にコーチが選手に対してそっけない態度をとるのは〝過去の話を始めた時〟です。
なぜなら過去は現在や未来に一切影響を与えないから。
時間はですね、過去から現在へと積み重なっていくのではなくて未来から流れてくるんですよ。
時間が未来から流れるというのは分析哲学の分野では当たり前のこと。
ですから過去の話をされてもどうしようもないんですよ。
だって過ぎ去ってしまったを議論してもどうにもできないですからね。

理由②〈過去の自己イメージを強めたくないから〉

そして2つ目に、過去の話をしている時というのはクライアントさんがその時の悩みや失敗したことを頭の中でアリアリとイメージしながら語ります。
つまり、クライアントさんに過去の話をさせればさせるほどクライアントさんのそういう自己イメージを高めてしまうことになるからです。
実はにんげんというものは自己イメージ以上のパフォーマンスを発揮することはできません。
良くも悪くも自己イメージ次第なのです。
過去の自己イメージで上手くいっていない以上、コーチがすべきは選手の自己イメージをより良いものに変えてあげることです。
だから過去の自己イメージに付き合わずに、出来るだけ早く話を切りたいんです。

理由③〈選手のネガティブな臨場感に引き込まれるから〉

3つ目はですね、コーチングセッション中はその空間においてコーチがハイパーラポール(心理的主導権)をとっているんですが、選手が過去の映像を頭の中で展開し始めた時に私がそっちに引っ張られて行ってしまうからです。
私が選手の現状の自己イメージから未来側の自己イメージに持っていかなきゃいけないのに逆に引きずりこまれてしまっては意味がないでしょう。
だから、「ふーん。」「へー。」くらいにしか聞かないんです。
そういうのって選手側からしたら、「なんで私の話を聞いてくれないんだ!こんなに相談しているのに!」と思っているであろうことも知っています。
でもですね、いいコーチほどそっけないはずなんですよ。
過去の部分を話している時は。
逆にですね、人が良いコーチや優しい方は引っ張られて行ってしまうんです。
私も実は昔そうだったんですが、これは辞めた方が良い。
なぜなら選手の過去の自己イメージを強めることになるし、自分自身がまいってしまうから。
だから、同じ臨場感を共有してはだめです。
大事なことなんで繰り返し言っておきますよ。
同じ臨場感を共有してはダメです!

コーチは選手とラポールを築くのが基本ではないの!!?

よくですね、コーチングをする際はクライアントとラポールを築きましょうといろんな本に書いてあります。
でも、これは半分あっていて半分間違っています。
ラポールを築くのは最初だけですよ。
ラポールを築かないことには「この人に相談しよう!」と思わないので、ラポールを維持するのは席に着くその瞬間まで。
席に着いたなら、もうその瞬間からラポールから離れなければいけません。
マインドコーチングで選手の悩みを解決したいならここは押さえておきましょう。

じゃあ、過去の話をせずにどうやって過去を解決するの?

「でも過去の話をしなかったら悩み事なんて解決しないじゃん!」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、解決しますよ。
何故かいというと、時間が未来から流れるからです。
だから、未来の話をして未来を変えてあげれば過去の解釈が変わるんです。
例えば、緊張しやすい選手が緊張によってシュートをミスしやすいという悩みを持っていたとしましょう。
そして、みんなに迷惑をかけたくないから辞めようか迷っていたとします。
でもですね、こういう選手に対してこういう対応策を講じれば緊張しなくなるよというアンサーを出すのではなくて、未来側のゴール設定を手伝ってあげるんです。
〝大事な場面で余裕でシュートを決めて全国制覇!そしてMVP!〟みたいな感じに。
そしてそれをあなたは達成できるよというエフィカシーをガンガンに上げてあげるんですよ。
つまるところ、未来側にエフィカシーの高い自己イメージを構築してあげるわけです。
すると、さきほども言ったように時間は未来から過去へと流れるわけですから、緊張してミスしてしまった経験に対する解釈がガラッと変わります。
これまでは「この緊張のせいで皆に迷惑をかけてしまっているから辛い」だったのが、「あの時経験を乗り越えてこれたからここまでこれたんだ!」になるんです。
苦しむどころか、いい経験だったになるんですよ。(解釈がです。)
この様にですね、過去には触れないんですよ。
そして触れなくても過去は如何様にでも変えられるんですよ。(解釈がです。)
だから、過去を深堀りすることもないし、時間を割くこともほとんどありません。

コーチはツンデレなんです

ということでですね、そっけないのはクライアントさんが嫌いだからじゃないんです。
そうすることが最良の手だからなんです。
もちろんですね、クライアントさんが未来の話をしてくれている時は嬉々として話を聞いていますよ!その未来を確信しながら!
コーチはですね、ツンデレなんですよ(笑)

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