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2020年09月08日

スポーツにおけるティーチングとコーチングの違いとは!?

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よく指導の仕方にはティーチングとコーチングの2つの方法があると言われます。
2つとも選手を指導する際のアプローチの仕方を表す言葉ですが、この2つの違いを明確に答えられる人は少ないのではないでしょうか。
そこで今回はティーチングとコーチングの違いについて解説していきたいと思います。

目次

そもそもティーチングとは!?コーチングとは!?

この2つの指導法の大まかな違いとして、ティーチングは〝教える指導法〟のことで、コーチングは〝教えない指導法〟と捉えている方は多いのではないかと思います。
これは確かにかなり的を射た答えです。
教えるのと教えないのでは選手に対するアプローチが全く異なってくるわけですが、まず最初に両者の言葉の意味を正確に理解することをしてきましょう。

ティーチング

まずはティーチングの意味するところを明確にしていきます。
ティーチングは日本語にすると「教える」ですね。
答えを持っている側が答えを持っていない側に対してそれを伝える行為を言います。
指導者が明確な答えを持っているわけですから、具体的なレベルで選手に対して指導することができます。
また、アドバイスを求めている選手側にとっては答えのある指導を受けられるので細かいポイントを押さえながら上達していくことが出来ます。

コーチング

コーチングは日本語にすると「目的地へ導く」という意味です。
もちろんその目的地とはその選手(もしくはチーム)の目標のことです。
コーチングはティーチングと違い、指導者側に答えはありません。
ですからコーチングはその名の通り〝導く〟という作業を行います。
選手自らに考えさせ、感じさせ、気付かせることで目標達成へと誘っていくのです。
コーチングを行う中で、簡単な会話を交わしたりヒントを与えたりすることはありますが、基本的には選手の中に答えがあるという信念のもと、その答えを引き出していくことを行うのです。

ティーチングとコーチングのメリット・デメリット

では次にティーチングとコーチングにおけるメリットとデメリットについて解説していきましょう。

ティーチングのメリット

ティーチングのメリットとしては、教える側にすでに答えが用意されているため、具体的、論理的にわかりやすくスキルを伝達することが出来ます。
また、教わる側もフィードバックをとりやすいことから、短期間で集中的にマスターすることが可能となります。
とかく、1からものごとの仕組みを伝えなければいけない時というのはティーチングを行う方が圧倒的に効率よく伝達することが出来ます。

ティーチングのデメリット

ティーチングは教える側に答えがありそれを効果的に伝えられる反面、選手自らに考えさせる機会を奪ってしまいやすくなります。
つまり、自ら考える選手を育成するという点においては非効率的だと言えます。
また、教える側の用意した答えが選手に必ずしも合うとは限らないということもあります。
選手が指導者に対してどれほどの信頼を持っているかによってもティーチングの内容の伝わり具合は大きく変わってきます。

コーチングのメリット

コーチングのメリットは、選手自らに考えさせて答えを引き出していくので選手が心から納得し、自分に1番あった方法を実行させることが可能になります。
また、常に前頭前野を使って多角的に思考する癖づけが出来るので、いかなる時も自ら考える選手に育てていくことが可能になると言えます。
これは違う言い方で言うならば〝創造性に長けた選手〟になるということであり、どのような状況においても自らの思考によって答えを見出せるようになっていけるのです。

コーチングのデメリット

コーチングのデメリットは、時間がかかる場合があるということです。
当然ながら選手が自ら答えを見出すまでに早い選手もいれば遅い選手もいます。
もしかすると1週間、1か月、下手をすると1年くらいかかることもあります。
ですから、教える側からすれば忍耐が必要なのです。
否、待つ心のゆとりが必要なのです。
緊急時や、試合まで期間があまりないという場合にはコーチングよりティーチングの方が圧倒的に効率的であることは否めません。

選手を飛躍させるために

ここまでで、ティーチングとコーチングの違いというものを明確にご理解頂けたかと思います。
では、最後にティーチングとコーチングの効果的な活用法について解説しておきたいと思います。

同じ指導でもティーチングとコーチングは抽象度が違う

実は同じ指導法でもティーチングとコーチングは「抽象度」が違います。
抽象度というのは情報空間における視点の高さのことを言います。
ティーチングとは具体的な指導法であり、コーチングとは抽象的な指導法と言い換えることが出来ます。
ちなみに抽象というのはものごとの本質を押さえながら少ない情報量で表すことであり、具体とはものごとを多くの情報で鮮明に表すことです。
ティーチングは抽象度でいうと低いわけですが、その分選手の具体的な部分にフォーカスしピンポイントで指導していく方法であると言えます。
一方コーチングはその逆で高い視点で選手を捉えて指導していく方法です。
質問を投げかけることで選手自らに内観をさせ、気づきを促すことで選手自らの力で打開していくことを促す方法です。

ティーチングとコーチングのベストミックスは可能

今後、もしあなたがティーチングとコーチングを併用して行っていきたいのなら、ぜひとも押さえておいてもらいたいことがあります。
それは何かというと、ベースをコーチングにするということです。
先にも説明したとおり、コーチングの方がティーチングに比べて抽象度の高い指導法になります。
つまり、コーチングの方が選手というものを高い視点で見ることになります。
指導者に大事なのは全体を見る力です。
そしてその上で自ら考えられる選手を育てていくこと。
ですからベースはコーチングとするのが望ましいです。
ただ、教えている対象が基礎を確立しなければいけないレベルであるとか、大会までに期間がなく急を要するものである場合は、選択的にティーチングに切り替えていくのが望ましいと言えるでしょう。
まず最初に高い視点が確立されていれば、どこをコーチングしどこをティーチングすべきかは十分解るはずです。
是非ティーチングとコーチングを上手く使い分けて頂きたいと思います。

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