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2020年05月12日

エフィカシーとプライドの違い

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近年、スポーツ界にもコーチングが徐々に普及しだしてから、「エフィカシー」という言葉が知られるようになってきました。

それに対してスポーツ界で昔からよく使われる言葉として「プライド」という言葉があります。

どちらの言葉も「自信」というニュアンスを含んでいるため、いまいち使い分けが分かりにくいところがありますが、実は両者には大きな違いがあるのです。

ということで、今回は「エフィカシー」と「プライド」の違いについて詳しく解説していきたいと思います。

目次

エフィカシーとは何か!?

このBLOGを読んで下さっている方の中にはマインドを扱うコーチングに初めて触れるという方もいらっしゃるでしょう。
そこで、まず最初にコーチング用語のエフィカシーについて解説していきたいと思います。

エフィカシーとは自己肯定感のこと

エフィカシーを日本語にすると「自己肯定感」になります。
もう少し詳しく述べるとするならば「自分には自分が立てた目標を達成できる能力がある!と確信している度合い」ということです。
ちなみに”確信の度合い”とあるぐらいですから、エフィカシーには「高い」「低い」があるんです。
「あの選手はエフィカシーが高いね。」とか「エフィカシーが低くなってしまっているね。」というような使い方をしています。
もちろんエフィカシーは高いほうがよく、コーチがクライアントにコーチングをする際はこのエフィカシーを限りなく上げていくことを行いますし、下がっていかないように日々ケアをしています。
「エフィカシー=パフォーマンス」という比例関係が成り立つほど、エフィカシーは目標を達成するうえで非常に重要な要素なのです。

エフィカシーとは根拠のない自信のこと

先ほど、エフィカシー=パフォーマンスと書きましたが、実はコーチングを一言で要約すると「選手のエフィカシーをあげること」になります。
どんなに困難な目標設定であっても、それを達成する確信があれば人は引き寄せられる様にそこに向かって行ってしまいます。
ですから、〝目標達成を確信させる〟ということがコーチングにおいては肝となるわけです。
ちなみに、確信というのは言い換えるなら「根拠のない自信」ということです。
過去にそれを成し遂げたこともないし、それを達成できるだけの実力を今現在持ち合わせていないけれども、強くそれを達成できると思えることです。
達成できる根拠がないものに人はなかなか自信を持てない生き物なんですが、コーチングを受けてエフィカシーを上げていけば、実は不可能と思えるような目標も面白いように叶えていけるようになるのです。

プライドとは何か!?

プライドという言葉はスポーツ界だけでなく色んなシーンで使われていますよね。
スポーツの世界では「自分のやっていることにプライドを持て!」とか「プライドを賭けて戦い抜こう!」といった使い方をします。
そこで、今度はプライドについて解説していきましょう。

プライドとは誇りのこと

プライドを日本語にすると、「誇り」または「自尊心」といった言葉になります。
もう少しかっこよく言えば「矜持」といったところでしょう。
このプライドも世間では「高い」「低い」といった使われ方をします。
プライドの高い選手は自分に自信があり誇りを持てているため高いパフォーマンスを発揮することができるのですが、プライドの低い選手は自分に自信がなく誇りを持てていないため、高いパフォーマンスはあまり期待できなくなってしまいます。
プライドもまた高いか低いかによってパフォーマンスに大きな差が出るのです。

プライドとは根拠のある自信のこと

ただ、プライドがエフィカシーと明確に異なるところがあります。
それは何かというと、エフィカシーは「根拠のない自信」であるのに対し、プライドとは「根拠のある自信」だということです。
根拠があるというのはどういう意味かというと、「過去にそれを成し遂げたことがある」「実績がある」ということです。
経験したことがある(根拠がある)がゆえに心に抱くことのできる自信のことをプライドというのです。
ですから、プライドが高い選手というのは過去にそれなりに実績が残せており、その成果に強い信念を抱えている人のことを言うのです。
反対に、プライドの低い選手というのは過去にあまり実績や成果を残せてこなかったがゆえに、自分自身に対してさほど強い信念を持っていない人のことを言います。

結論

ここまでで2つの言葉の意味について細かく解説をしてきました。
コーチングでは、プライドを高めることはせず、エフィカシーを高めることを行っているのですが、最後になぜコーチはエフィカシーの方を高めるのか理由を解説しておきましょう。

プライドは過去がベース、エフィカシーは未来がベース

これまでに解説してきたようにプライドは「根拠のある自信」ですから過去がベースであり、エフィカシーは「根拠のない自信」なので未来がベースなんです。
もし、コーチが選手のプライドが高くなるように働きかけてしまうと、選手は余計に過去の自分(信念)を大事にしようとします。
すると、どうしても過去のやり方に囚われてしまって目標に対して自分を変えていくことが難しくなってしまうのです。
一方、エフィカシーはそういったことが一切ありません。
過去のやり方に固執することがないので目標に向かっていくらでも自分を変えていくことが可能になるのです。
また、エフィカシーが何よりも優れている点は、過去の実績をはるかに上回る目標を掲げても達成してみせることが可能だということです。
なぜなら、エフィカシーは根拠を一切必要としないわけですから。
ということで、コーチは選手のエフィカシーを上げることによって根拠のない自信を高め、目標達成を確信させることを行っているんです。
ぜひ皆さんもとんでもないほど大きな目標設定と、それを達成しうるだけのエフィカシーを高めることをやってみて下さい!

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