2020年04月22日
プレッシャーを経験させることはメンタルの強化に繋がるのか!?
ブログ
「この試合で点が取れない様なら明日から2軍行きだ」
「ミスは1回まで。2回犯す様なら交代だ。」
など、選手からすると心理的に追い込まれた状況をあえて作り、
皆さんはこの様な育成の仕方をどう思われますか?
「その通り!」という方もいれば「うーん、
そこで、
目次
- ○ プレッシャーがメンタル強化につながるかどうかは場合による
- ・プレッシャーがメンタルを強化する場合
- ・プレッシャーがメンタルを強化しない場合
- ○ マインドコーチングではどのようにしてメンタルを強化するのか!?
- ・ビジュアライゼーションを用いる
- ・自己肯定感を徹底的に上げる
- ○ まとめ
プレッシャーがメンタル強化につながるかどうかは場合による
実はプレッシャーがメンタル強化につながるかどうかは場合によるんです。
ですから、人によっては「プレッシャーは大事だ!」という指導者もいるし「あんなもの何の意味もない!」という指導者も出てくるのです。
きっと、前者の指導者は過去にプレッシャーによってメンタルが強くなったという経験があるのでしょうし、後者もまた主張に基づく経験があるのでしょう。
まずは、プレッシャーがメンタルを強くする場合とそうでない場合においてどのような働きがマインドで起こっているのかについて述べていきます。
プレッシャーがメンタルを強化する場合
まずは〝プレッシャーはメンタルを強化する〟の方から。
脳科学の視点から解釈すると、そもそもプレッシャーを感じるのは指導者の意図によって選手がコンフォートゾーン(心理的に落ち着ける領域)からはじき出されるからです。
コンフォートゾーンの外側は大変居心地が悪いのでメンタルが強化されるどころかそこから逃げたくて逃げたくてしょうがなくなるのですが、それでも頑張ってコンフォートゾーンの外側に居続けると次第にそこが新しいコンフォートゾーンになっていきます。
つまり、慣れてしまえば今までプレッシャーのかかる様な状況がプレッシャーではなくなるのです。
要は今まで苦手だった状態が〝慣れた〟ということ。
もし仮にこれをメンタルが強くなったというのなら、プレッシャーのかかるシチュエーションに選手を投げ込むことはYESであると言えます。
プレッシャーがメンタルを強化しない場合
次に〝プレッシャーはメンタルを強化しない場合〟についてです。
これは単純明快な理由で、もしこのプレッシャーに耐えきれずに結果を出せなかった時に、ただただエフィカシーを下げてしまう悲惨な状況になりやすいからです。
プレッシャーに負けた選手のマインドには、
「どうせ自分なんて大事なところで力を出せない様なヤワなアスリートだ。」
という信念を強く刻み込んでしまいます。
この様に一歩間違えばリスクかとても大きいんですよ。
当たり前のことですが、人を育てることは博打であってはいけません。
誰かには良くて、誰かには良くないではいけないですよね。
ですから、プレッシャーで選手を育てようと思うのならその後のフォローも徹底して行う必要があるし、それをしないのならやるべきではありません。
マインドコーチングではどのようにしてメンタルを強化するのか!?
では、このような事実を踏まえた上でマインドコーチングではどのような方法を使って選手をメンタルを強化しパフォーマンスを上げているのでしょうか。
ビジュアライゼーションを用いる
実は、コーチングではメンタルを強化したいと言われたらどの様なことをお勧めしているのかというと、〝ビジュアライゼーションによって自己イメージを書き換える〟という方法を用います。別に無理にプレッシャーの中(コンフォートゾーンの外側)に連れて行かなくても、
「どうな状況でも自分にとっては余裕だぜ!」
という自己イメージに書き換えてしまいさえすれば、コンフォートゾーンを限りなく大きくすることができるんです。
つまり、以前の自分にとってどの様な過酷なシチュエーションも悠々とプレーが出来る様になるのです。何よりビジュアライゼーションは簡単だし、リスクはありません。
自己肯定感を徹底的に上げる
それから、月並みな方法ですが自己肯定感を徹底的に上げるということを行います。
理由は簡単で、自己肯定感とパフォーマンスは正比例の関係にあるからです。
自己肯定感が高ければ高いほど、どんなにプレッシャーのかかる状況に陥ったとしても、そのような場面を楽しみながら乗り越えられるようになってしまいます。
ですから、ポジティブなセルフトークを徹底して「自分はどんな状況も乗り越えられるアスリートだ」という自己イメージを確立してもらうのです。
まとめ
という事で、プレッシャーがメンタルを強くするのかどうかについて述べてきました。
これまでプレッシャーの中こそが選手を成長させる絶好の場だと信じて疑わなかった指導者の方には、まだ納得しきれない部分もあるかもしれません。
しかし、せっかくマインドコーチングを学ばれているわけですから、これまでのやり方だけに固執するのではなく、是非ビジュアライゼーションを使ってパフォーマンスを上げる方法に挑戦してもらえたらなと思います。