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2019年08月04日

アスリートのパフォーマンスはコンフォートゾーン次第

コーチング用語集

コンフォートゾーンという言葉をご存知でしょうか。
コンフォートゾーンとはマインドにあるものなんですが、コンフォートは日本語で「居心地の良い」という意味であり、ゾーンは「領域」という意味です。
すなわち「心理的に居心地の良い領域」のことをいいます。
今回は、アスリートがパフォーマンスを上げて大きな目標を達成していく上でしっかりと押さえておきたいコンフォートゾーンについて詳しく解説をしていきたいと思います。

目次

コンフォートゾーンとは⁉

例えば、あなたがいつも食べに行くお店や、一緒にいる人、着る服の柄や色、そしてお昼ごはんにかける値段などを想像してみて下さい。
きっと、いつも同じようなものではないでしょうか。
これは、それらがあなたにとってのコンフォートゾーンだからです。
ですから、いつも定食屋を利用する人は気軽に高級料理店に立ち寄ったりしませんよね。また気まずい相手と一緒にいることはありませんし、ダーク色が好きな人がポップな柄を着ることもないでしょう。お昼にかけるごはん代が800円の人が5,000円かけるなんてことはまずないですよね。
この様に、人というのは居心地のいいコンフォートゾーンからなるべく外れないようにしようという生き物なのです。

ホメオスタシスがコンフォートゾーンを維持しようとする

もし仮に、このコンフォートゾーンから外れそうになったらどうなると思いますか?
そうなると、心の中に〝とてつもない心地悪さ〟を感じ、急いでコンフォートゾーンに留まろうとするんです。
この様に、コンフォートゾーンから外れないようにしようとする働き(また、外れてもコンフォートゾーンに戻ろうとする働き)の事をホメオスタシスと言います。
そして、このホメオスタシスがあるがゆえに人というのはなかなか変われない生き物なのです。
ですから、ベンチにいることがコンフォートゾーンになってしまっているアスリートは、監督の計らいでレギュラーで使ってもらっても、やってやるぞという意識とは裏腹に無意識が心地悪いと感じ、ホメオスタシスがミスを誘発してそそくさとベンチに下がってしまいます。
また、県大会ベスト16くらいがコンフォートゾーンになっているチームが優勝常連校相手に試合の序盤で2-0と勝ち越していると、これも「よし、行けるぞ!」という意識とは反対に無意識が勝っている状態を心地悪いと感じてホメオスタシスが働き、後半に大量失点してあっさりと負けてしまいます。
優勝常連校からすれば序盤に0-2で負けている状態を無意識が「これはまずいぞ!」と判断し、ホメオスタシスが働いて後半に大量得点することでコンフォートゾーンに引き戻したということが言えます。
この様に、アスリートのパフォーマンスはコンフォートゾーン次第なのです。

コンフォートゾーンは変えられる

では、アスリートがパフォーマンスを効率的に上げていくにはどうすればいいでしょうか。
それは、言うまでもありませんが、コンフォートゾーンをズラす必要があります。
どこにズラすのかと言えば、〝自身の目標(ゴール)側から逆算した今なっているべき姿〟に対してです。
例えば、あなたは今補欠の選手だとしましょう。
補欠の選手は補欠の状態がコンフォートゾーンになってしまっているわけですが、仮にそんなあなたの目標が「県大会で優勝しMVPを獲ること」だとします。
その様な場合、県大会で優勝して自分がMVPを獲るという目標から逆算した〝今なっているべき姿〟を導き出すのです。
すると、「もうすでにチームでレギュラーを張りエースを務めている状態」が導き出されたとします。
この目標から導き出された〝今なっているべき姿〟に対してビジュアライゼーションを行うのです。
ビジュアライゼーションとは、脳科学的手法を用いた〝今なっているべき姿〟に対するメンタルリハーサルの様なものです。
ビジュアライゼーションによってしっかりと〝今なっているべき姿〟が無意識に刷り込まれると、脳はレギュラーを張り、エースである自分が自分らしいと判断し、そこを新しいコンフォートゾーンとして設定するようになるのです。
そして、そこが確実にコンフォートゾーンになってしまえば、どの様なことが起ころうとも無意識はレギュラーを張り、エースらしい活躍をするようにホメオスタシスを働かせ続けることになるのです。

コンフォートゾーンの意外な正体

コンフォートゾーンを変える方法は実はもう1つあります。
実はコンフォートゾーンとは、私たちのマインドの中にある信念(Belief System)のことなんです。
信念とは「これはこういうことだ」「私はこういう人間だ」という強い思い込みのことです。
この強い思い込みこそが私たちのコンフォートゾーンを決定づけているのです。
ですから、コンフォートゾーンが変わるということは信念が変わるということであり、信念が変わるということはコンフォートゾーンが変わるということなのです。
信念自体は私たちが日々行っているセルフトークによって形成されています。
ですから、セルフトークを変えて信念を変えていくことを行えば、結果的にコンフォートゾーンを変えていくことが可能なのです。
塵(セルフトーク)も積もれば山(信念)となり、コンフォートゾーンとなるということなのです。

まとめ

いかがでしょうか。
頑張っているのになかなか自分を変えられないと悩んでいた方はその理由がわかったのではないでしょうか。
この様に私たちのパフォーマンスはコンフォートゾーンをどこに設定するかによって大きく変わるのです。
もし、あなたがアスリートとしてもっと飛躍していきたいと思うなら、がむしゃらな努力をするのではなく、自分自身のコンフォートゾーンを変えていく事をしましょう。
本来、パフォーマンスを上げることはマインドの視点から取り組めば非常に容易なものであると心得ておいて下さい!

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