2019年08月03日
トップアスリートになりたければ徹底的に〝エフィカシー〟を上げよ!
コーチング用語集

エフィカシーとは、「自分の能力に対する肯定感」のこといいます。
少し言い方を変えるなら「私にはこの目標を達成することが出来るという確信の度合い」のことです。
難しければ、簡単に「自己肯定感」のことであると認識して頂いても構いません。
私たちコーチは、「あの選手はエフィカシーが高いね」とか「この選手はエフィカシーが下がってしまっているね」という風に使いますが、このエフィカシーを高く上げ、また下がらない様にすることはアスリートや指導者にとって非常に重要なことなのです。
なぜなら、このエフィカシーとパフォーマンスは比例関係にあるからです。
例えば、「今年は1回戦をなんとか勝って2回戦には進みたいな」というエフィカシーの選手は、その思いの通りにせいぜい1~2回戦で敗退してしまいますし、「今年こそ全国優勝して何としてでも日本代表にアピールするぞ」というエフィカシーの選手は、全国大会の上位までいき、それ相応の活躍をみせます。
あなたの周りにもエフィカシーの低い人、高い人がいるかと思いますが、パフォーマンスはきっとそれに見合うものではないでしょうか。
では、ハイパフォーマンスを発揮できる様になるために、このエフィカシーをどうやって上げていけばよいかについて述べていきましょう。
実はこのエフィカシーを上げるには2つの方法があります。
1つ目はセルフトークを変えることです。
セルフトークとは、声に出したり、もしくは声に出さなくても脳内で想起する言葉のことをいいます。
人は1日に5~7万語もの言葉を想起していると言われていますが、セルフトークを積み重ねることでそれに見合った信念を形成し、信念と同等のエフィカシーを作り上げていきます。
「あー、またやってしまった」「無理に決まっている」「そんなこと出来ない」といったネガティブなセルフトークをしているとエフィカシーはどんどん下がっていきますし、他方、「自分はすごい!」「これくらい出来て当たり前だ!」「今のプレーは最高だったな!」といったポジティブなセルフトークをしているとエフィカシーは次第に上がっていきます。
この様に、常日頃からポジティブセルフトークを心がけ徹底的にエフィカシーを上げていくのです。
そして2つ目は、今あなたが掲げている目標よりも一回り難易度が高い目標を持つことです。
たぶん、スポーツをやっていて目標がない人はいないと思いますが、周囲から「それ本気で言ってるの!?」といわれるくらい難しい目標に設定し直す必要があります。
そして大事なのは、その目標を達成できると〝確信〟すること。
難易度の低い目標の達成を確信している状態から難易度の高い目標を確信している状態へと変われば、脳はその差の分だけ自分の能力に対する肯定度を上げる必要があるため、自動的にエフィカシーは向上することになります。
エフィカシーが低い状態の時に難易度の高い目標を掲げる事は無謀の様に思われるかもしれませんが、あえて思い切って目標を引き上げ、その実現を徹底的に確信するようにしてみましょう。
(確信する為にはビジュアライゼーションを行う必要があります。)
コーチングの世界には「まずはゴールありき、方法はあと」という言葉があるのですが、まさにその通りで、ゴール(目標)を無謀だと思われるものに引き上げエフィカシーさえ上げてしまえば、そこに向かうための道筋はRASがちゃんと見つけ出してくれるので、勝手にそこに向かっていくようになります。
どんなに無謀であっても一向に構わないのです。
この様にアスリートにとってエフィカシーを上げることは非常に重要なことです。
ぜひともエフィカシーをガンガンに上げて、自身のパフォーマンスを飛躍的に向上させるようにして行って下さい!