2021年07月30日
ジョコビッチ選手も激押しする〝マインドについて学ぶ重要性〟
ブログ
ロイター通信の昨日付の記事なんですが、五輪=男子テニスのジョコビッチ「選手は重圧の対処法を学ぶべき」と題された記事です。
https://jp.reuters.com/article/tenn-djoko-idJPKBN2EZ062
この記事でジョコビッチ選手は、「プレッシャーがなければ、プロスポーツは成り立たない。競技のトップを目指すなら、プレッシャーへの対処法を学び始めたほうがいい。そして、コートの中だけでなく外でも、すべての期待に応える方法を学ぶべきだ」(~ロイター・五輪=男子テニスのジョコビッチ「選手は重圧の対処法を学ぶべき」より引用~)と述べています。
そして、こうも語っています。
「私は対処法を学び、メカニズムを確立してきた。集中を乱されることも、消耗させられることもない」(~ロイター・五輪=男子テニスのジョコビッチ「選手は重圧の対処法を学ぶべき」より引用~)
つまり、トップアスリートになりたいんなら、マインドの使い方を知っておけと言っているわけです。
目次
- ○ ジョコビッチ選手がマインドについて学ぶことを激押しする理由
- ・➀コンフォートゾーンから外れると重圧に負けるから
- ・②活躍するにしたがってドリームキラーが現れるから
- ・③他者との関係性を良くすることが自分を良くすることだから
- ○ まとめ
ジョコビッチ選手がマインドについて学ぶことを激押しする理由
現在進行形で圧倒的な結果を出し続けているジョコビッチがマインドについて学んででおく必要があると言われると、メンタルトレーナーやマインドコーチ以上に説得力がありますが、今回はジョコビッチ選手のこのコメントから読み取れる選手がマインドについて学ぶ必要性について解説していきたいと思います。
➀コンフォートゾーンから外れると重圧に負けるから
まずですね、なぜ選手がプレッシャーを感じるのかというと、それはコンフォートゾーンから外れているからです。
コンフォートゾーンとは心理的に快適にいられる領域のことです。
ここから外れてしまっているということは、つまり、世間の期待や周囲の期待に対して「もちろん私はそれを達成できてしかるべき選手だ!」という自己イメージがマインドに形成されていないから。
この様な状態で試合に臨んでも、コンフォートゾーンから外れてしまっているのでなかなか高いパフォーマンスを発揮できません。
(※コンフォートゾーンの内と外では750倍のパフォーマンスの差が出るといわれています。)
ですから、ジョコビッチ選手は大会に臨む前の段階までに「私は大舞台で皆の期待に応えられる選手だ!」という自己イメージをマインドに作っておきなさいと言っているわけです。
②活躍するにしたがってドリームキラーが現れるから
それからですね、上記のコメントのニュアンスから読み取るに、「ドリームキラー対策を知っておいた方が良い」ということも言っていますね。
なぜなら、活躍すればするほどそういう選手に対して一定数のアンチが現れるからです。
今大会で金メダルを獲った日本人選手が何人もSNSで誹謗中傷を受けていますが、まさにこのようなことが当たり前に起こるようになります。
なぜこのようなことが起こるのかというと、自分が活躍すればするほど他の選手を応援していた人の信念(贔屓にしている選手が活躍すべきだという思い込み)を汚してしまうからです。
そしてその信念を踏みにじられた人はその腹いせとして何かしらの攻撃を仕掛けてくるようになります。
信念を汚されて報復に走ってしまうような人というのは、実際はそれほどエフィカシー(自己肯定感)が高い人ではありませんから、主に匿名による嫌がらせや誹謗中傷という手に打って出るのですが、まじめで優しい選手ほどそういったことをまともに受けて傷ついてしまいやすくなります。
ですから、そういったものを受け入れない、もしくは一定の距離をとる、相手にしないという術を知っておかなければいけません。
悲しいかな選手の活躍に対してドリームキラーも正比例して増えてくるので、ここに対する対策もアスリートには必須であるということです。
③他者との関係性を良くすることが自分を良くすることだから
最後に、ジョコビッチ選手は「コートの中だけでなく外でも、すべての期待に応える方法を学ぶべきだ」と言っていましたよね。
これはどういう意味かというと、「縁起を理解しなさい」ということなんです。
縁起というのは仏教の縁起の思想のこと。
〝この世の全てのものは関係性によって成り立っているよ〟という考えのことです。
2500年近く前に唱えられたこの釈迦の縁起の思想は現代科学でも正しいと立証されているんですが、この世のすべてのものは互いに関係性を持ち、役割を果たし合うことで成り立っているということを言ったものなのです。
しかし、世の中にはこの縁起を正しく汲み取れない人が結構多いんです。
例えば、上司が部下に対して給料払ってんだから残業して当たり前だとか、夫が妻に対して子育ては妻がするものだとか、電車の座席は早いもん勝ちだの様な相手を思いやらない自分勝手な考え方のことです。
スポーツだったら、試合の日に母親はお弁当を作るの当たり前だだとか、試合に負けた時にふてくされて大会に応援に来てくれた人に挨拶もしないで会場を去っていくなどですね。
これらはですね、他者のことを全然考えていません。
全て一人よがりであり、裸の王様です。
これでは誰も応援なんてしてくれないし、助けようともしてくれません。
それに相手方もあなたに対して良い関係性を築いてくれようとはしません。
ジョコビッチ選手はそれではダメだよ。と言っているわけですね。
人間というのは関係性で出来ている以上、他者との関係性をより良いものにすることこそが自己をより良い状態にするものだとわかっているのです。
そこに気付いて自分から良い関係性を作りに行っているジョコビッチ選手はさすがだと言わざるを得ません。
まとめ
いかがでしょうか。
こうやってジョコビッチ選手のコメントをマインドコーチングの視点で解説すると、ジョコビッチ選手がマインドについてちゃんとした知識を持ったうえでそれを上手く使っているということがわかりますね。
ジョコビッチ選手の現在進行形の圧倒的な強さは決して才能だけによるものではなく、しっかりと自らのマインドをコントロールすることによって成り立っているものなのです。
ということで、是非マインドについて知識を広め、いかなる状況でも活躍できるマインドを作っていきましょう!